<平成>とういう31年を私はどう生きたのか・・・20代~50代・・・大きな大きな31年だ。
私の楽しみのひとつは、<おばあちゃん>になった時・・・この<Diary>を日々、開くことだったりしている。
<平成 元年>20代の<私>に、「平成31年間のあいだに<あなた>に起こること」を教えてあげようと思う。
楽しい事も嬉しい事も。苦しい事も辛い事も。哀しい事も沢山あるけれど・・・<あなた>はちゃんと生きているからね!って教えてあげたい。
<お仕事>
<あなた>は大学卒業後、3年半務めた大手建設会社を辞めるわよ。そして1年近く<家事手伝い>という名目で日々遊んで暮らすの。
でもね、そういう自分が嫌になって<再就職活動>を初める。求人誌で見つけた<青山>にある会社に面接に行くの。
人事部長に気に入って貰えてね直ぐに<採用>!<特別顧問>の秘書になるのよ。
その<特別顧問>がね・・・凄い人よ。<あなた>はそんなことを気にすることもなく、のびのびと日々働くの。
<私設秘書>に近くて<預貯金管理>から<株の売買>から大きなお金を右から左に動かす事もするの。
まだまだ世間を知らない<あなた>は失敗もするわよ。
<振込む>技を知らないから1千万円を紙袋に入れて銀行から銀行へ徒歩移動。Bossから「振込んでくれた?」と聞かれた<あなた>は「・・・・」。
「持ち歩いた?危ないな。良い人ばかりじゃないぞ」って言われて「悪い人なんていません」て答えるの。
言われた銘柄の<株>じゃない<株>を買っちゃった<あなた>はBossにケロッと「間違えちゃいました」って言いに行くの。
Bossは「上がるのを待てば良い」って許してくれる。でも<あなた>は<買値>の大きさに・・・事の重大さに気がきじゃない数日を送る。
ある日、「上がりました。売るなら今です」って。素人なのに・・・<あなた>は<売り時>をBossに指示しちゃうの。生意気よね。
色んなことを経験するのよ。<接待>・・・Bossは<あなた>をいつも連れて行ってくれるの。
接待の場は一流よ。同席する人も一流。
<なだ万><吉兆><辻留><般若苑><山茶花壮><胡蝶>の料亭や、帝国、オークラ、オータニ、一流ホテルのフレンチ。レカン、マキシム、アシピウス、ひらまつ・・・これまた一流。一度のみならず・・・何度もよ。
で、<Sonyの井深さん><京セラの稲森さん><NHKの海老沢さん><華道の勅使河原さん>他、毎日新聞や日刊工業新聞の上の人や大学教授の中に<あなた>はいるのよ。
Bossが「ディズニーランドに行こう」って言いだす。一大事になるの。かっての部下達が右往左往する大事態。
スポンサー企業の<副社長>だったBossの凄さを目の当たりにして、Bossの恩恵に<秘書のあなた>預かるの。
普段通りに<century>にBossと乗って、運転手さんがランドのVIP専用の車寄せに付けると、凄いお出迎えよ。
ラウンジでお茶を頂いてね。<長蛇の列に並ばない>のよ。事前に<希望のアトラクション>を聞かれるのね、そのアトラクションには連絡が済んでいて、ご案内係りが付いて、其々のアトラクションの裏にある<VIP>用の<待つ為の応接室>でお茶を頂きながら良い頃合いを待つの。
良い頃合いになると「どうぞ」って案内があって<スモールワールド>の船に乗ってるの。
こういう世界があるんだな・・・って、驚きと・・・少しの悲しさを<あなた>は感じるの。
でも、ゲストへの非売品の<ミッキーのぬいぐるみ>を貰うと<あなた>は、ごきげん!になるわよ。
<春の京都>もお供して、<京踊り>に<祇園の料亭>での接待を受けたり。
大阪や金沢の出張も多いからね。でも、<あなた>は地方に散っている建設会社時代の同期のメンズを使い?出張ついでに<観光>もする。楽しいからね。
<阪神淡路大震災>の2日後には<芦屋>のBossのご自宅の片付けにも行くわよ。男性社員は恐れ多くてBossと話せないっていうから・・・通訳?クッション役で行くからね。
大阪に入った<あなた>は凄まじい惨状を見る。でもね<あなた>は国定公園内にあるBossの大邸宅の方におののく。凄い・・・ホントに凄いから。
普通では経験できないことをたくさん経験するの。8年後に・・・<寿退社>するわよ。披露宴の主賓は勿論<Boss>。
哀しいけれど・・・平成26年夏に永眠される。
<あなた>は幸せよ。こういう人に出会えるんだもの。ただ一人、幸之助に<NO>と言える男に・・・出会えるんだから。
<あなた>は「こういう人に 私はなりたい」と思うのよ。
Bossから沢山のことを学ぶの。「人は 欲を出した時 必ず 失敗する」。<あなた>の心に一番に残る言葉。
<あなた>はこの言葉を肝に銘じて生きるようになるの。
そして「発想の転換」・・・<あなた>は難題ににぶち当たっても、立ち止まることをしないわよ。
Bossから学んだ<発想の転換>で乗り切るわよ。
<結婚と離婚>
<あなた>はお見合いをするの。気は進まないけれど・・・お母様が「これまでの生活が変わらないから」って。ようは<お金の苦労のない人>だからって。
優しかったし、<あなた>のことが大好きなのよ。結婚が決まると<お仲人>は政治家の<大臣>夫妻。
大臣室にご挨拶に行くわよ。普通では入れない国会内を秘書が案内してくれる。披露宴は700人。
<白無垢>も<色打掛>も<ウエディングドレス>もお母様が最高を揃えてくれるからね。
口の悪い<茂奈ちゃん>が色打掛の<あなた>にこう言うの・・・「<町娘>がほとんどだけど、ヤーチャンは<姫様>だ」って。
母一人・子一人の長男だから・・・<あなた>は自ら<同居>を選ぶの。<池之端>のお屋敷街の大きな家で生活するわよ。
家政婦さんもいる。<あなた>は本来、なにも家事をしなくていいの。でも<あなた>は「お義母様のお部屋のお掃除とお義母様のお洗濯だけしてください」って言っちゃうの。<あなた>は頑張るわよ。家事の他に<家業>であるフランス料理店に夜には出るの。ここでも<マダム>のお義母様と一緒。
お義母様にしたら<可愛い息子をとった憎き嫁>・・・<あなた>の輝く<若さ>が憎らしいのね。いじめられるわよ。
<お味噌汁>・・・捨てられるから。
でも、日々の暮らしは豊よ。でも・・・<あなた>は「私は篭の中の鳥だ」って気づいちゃうの。篭から出たいって思うようになる。
私の幸せは裕福な暮らしじゃない・・・<良い嫁><良い妻>を演じようとしている自分に気づくのね。
<まだまだ自分には果てしない未来がある>と思い<もう一度、頑張ってみよう>と覚悟を決めた<あなた>は結婚から1年半・・・離婚を選ぶ。
<あなた>は結婚生活のなかで一つのことに気づくの。それはね・・・<人の性格は変わらない。人を変えることはできない>ってね。
<あなた>は自分にできることは全てやりきるの。「もう私が彼とお義母様にしてあげられること何もない」って思った時、鳥籠から飛び立つ。
生まれて初めての・・・<挫折>を味わうわよ。自分の思い通りにならないことがあるんだって。